この記事でわかること
  • 親を亡くした子どもが受けられる公的なお金
  • 進学や生活を支える制度・団体
  • 心のケアと、まず相談できる窓口

大切な親を亡くすことは、子どもにとっても、そばで支える家族にとっても、とてもつらい出来事です。これからの暮らしやお金のことを思うと、不安でいっぱいになるかもしれません。けれど、子どもとその家族は一人で抱え込まなくて大丈夫です。暮らしや進学を支える公的な支援と、いつでも頼れる相談先があります。

① 公的なお金の支援

親を亡くした子どもの暮らしを支えるために、まず知っておきたいのが公的なお金の支援です。次のような制度が用意されています。

  • 遺族年金(遺族基礎年金・遺族厚生年金):亡くなった人の年金加入状況に応じて、子のある家庭などに支給されます。「子」の年齢などの要件があるので、日本年金機構・年金事務所で確認を
  • 児童扶養手当:父または母と生計を同じくしていない子を育てる家庭への手当です。親に代わって養育する人が対象になる場合もあります。お住まいの市区町村で確認を
  • 労災(遺族補償給付):亡くなった原因が仕事中・通勤中の事故なら、労災保険から給付を受けられることがあります
  • 自治体独自の支援:手当や医療費助成など、市区町村ごとの制度があります

これらの金額や要件は変わることがあります。利用できるかどうかや手続きは、必ず公式(年金事務所・自治体)で最新の情報を確認しましょう。

② 進学・生活を支えるしくみ

お金の支援に加えて、進学や日々の暮らしを支える制度・団体もあります。子どもが学びを続けられるよう、次のようなしくみを知っておきましょう。

  • あしなが育英会:病気・災害・自死などで親を亡くした子どもへの奨学金や、心のケアの活動(レインボーハウスなど)があります。公式サイトで対象や申し込みを確認
  • 交通遺児育英会:交通事故で親を亡くした子どもへの奨学金があります
  • 就学支援:高等学校等就学支援金や高等教育の修学支援新制度(授業料の減免・給付型奨学金)など、進学を支える公的制度があります
  • 親と暮らせないとき:里親制度や児童養護施設など、子どもの養育を社会で支えるしくみがあります
  • 未成年後見人:親権を行う人がいなくなった未成年のために、家庭裁判所が選び、財産管理や身のまわりの世話(身上監護)を担います

利用できる範囲や申し込み方法はそれぞれ異なります。対象や手続きは、各団体の公式サイトや市区町村の窓口で確認しましょう。進学にかかるお金の備え方そのものは教育費の準備でもくわしく整理しています。

③ 心のケアと相談先

親を亡くした子どもには、お金や進学のことだけでなく、心のケアもとても大切です。気持ちが揺れたり、時間がたってからつらさが出てきたりするのは自然なことです。支える家族自身がつらいときはこころの不調の相談先も知っておくと、無理なく向き合えます。まずは身近なところから、相談先を知っておきましょう。

  • グリーフケア:大切な人を亡くした子どもの気持ちに寄り添う支援です。あしなが育英会などが取り組んでいます
  • 学校のスクールカウンセラー:身近な相談先のひとつです
  • 児童相談所:虐待が心配なときは「189(いちはやく)」。育児や暮らしなど子どもの福祉の相談は「0120-189-783(いちはやく・おなやみを/通話無料)」へ
  • 市区町村の子ども家庭の窓口・こども家庭庁:暮らしや制度の相談先です
まず相談できる窓口
何から手をつければよいか迷ったら、まずはお住まいの市区町村の子ども家庭の窓口や年金事務所へ相談してみてください。制度は要件や金額が変わることがあるので、利用できるかどうかは公式で最新の情報を確認しましょう。そして何より、一人で抱え込まなくて大丈夫です。周りの人や専門の窓口を、安心して頼ってください。
ひとり親家庭で使える手当や支援は ひとり親家庭のお金と支援制度 にまとめています。あわせて確認しておきましょう。

まとめ

親を亡くした子どもへの支援は、公的なお金・進学の支え・心のケアの3本柱で考えると整理しやすくなります。遺族年金や児童扶養手当などのお金、あしなが育英会や就学支援などの進学の支え、グリーフケアや相談窓口といった心のケア。迷ったときは、まずお住まいの自治体や年金事務所に相談してみましょう。

あんしんくらしは、つらい状況にある子どもとその家族が、使える制度や頼れる相談先を知る手助けになればと願っています。一人で抱え込まず、まわりの支えを受け取りながら、一歩ずつ進んでいけますように。