この記事でわかること
  • SNSやアプリをきっかけにした投資・送金の詐欺が増えていること
  • だましの典型的な流れと、見分けたい危険なサイン
  • 送金前に立ち止まるコツと、相談先(#9110・188)の使い方

急増する手口

近年、SNSやマッチングアプリをきっかけに、投資や送金へ誘導する詐欺の被害が増え、社会問題になっているとされています。広告やメッセージから親しくなり、やりとりを重ねるうちに、いつの間にかお金を求められる——そんな手口です。

代表的なのが、もうけ話で投資にさそう「SNS型投資詐欺」と、恋愛感情を利用してお金を引き出す「ロマンス詐欺」です。どちらも年齢を問わず被害が出ているのが特徴で、「自分は大丈夫」と思っている人ほど注意が必要だと言われています。手口を知っておくことが、いちばんの備えになります。

だましの流れ

手口にはいくつかの型がありますが、少しずつ信用させ、最後に大きなお金を求めるという流れはよく似ています。典型的な進み方を知っておくと、途中で「おかしい」と気づきやすくなります。

  • ①接触:SNSの広告やDM、マッチングアプリで近づいてくる。著名人や投資家、好意的な相手をよそおうことがあります。
  • ②誘導:「くわしくはこちらで」とLINEグループや個別チャットへ移動させ、やりとりを密にしていきます。
  • ③信用させる:最初は少額で「儲かった」と思わせたり、毎日のやりとりで恋愛感情を高めたりして、信頼させます。
  • ④入金・送金を求める:「今がチャンス」「困っている」などと理由をつけ、高額の入金や送金を求めてきます。
  • ⑤出金させない:お金を引き出そうとすると「手数料」「税金」などと理由をつけ、さらに送金させようとします。

一つひとつのやりとりは自然に見えても、全体を通してみると「お金を出させる」ことに向かっているのが特徴です。流れに乗せられる前に、立ち止まることが大切です。

危険なサイン

次のような言葉や状況が出てきたら、立ち止まって疑いたいサインです。当てはまるものが一つでもあれば、その場で判断せず、いったん距離を置きましょう。

危険なサインなぜ危ないか
「元本保証」「必ず儲かる」「あなただけ」「今だけ」もうけを断定したり、特別感や焦りをあおる言葉は、冷静な判断をうばう手口でよく使われます
会ったことのない相手からの投資・送金の話顔を合わせていない相手にお金を渡すのは、相手の正体を確かめられず危険です
個人口座への振込や暗号資産での入金要求正規の取引ではあまり見られず、お金を取り戻しにくくなりやすい形です
登録のない業者・海外の口座への送金実態が確認できず、連絡が取れなくなることがあります
出金しようとすると追加の費用を求められる「手数料」「税金」などはお金を引き出させないための口実のことがあります

これらはあくまで目安です。当てはまらなくても不安を感じたら、送金の前に家族や公的な窓口に相談しましょう。

だまされないために

だまされないために大切なのは、特別な知識よりも「うまい話は、まず疑う」「あわてて決めない」という心がまえです。次のことを、日ごろから意識しておきましょう。

  • 断定的なもうけ話は疑う:「必ず」「絶対」「あなただけ」という言葉が出たら警戒する。
  • お金の話が出たら一度立ち止まる:その場で決めず、家族や信頼できる人に相談してから判断する。
  • 登録業者かどうかを確かめる:投資をうたう相手は、金融庁の登録一覧などで登録のある業者かを確認する。
  • 急かされても即決しない:「今だけ」「すぐに」と迫られるほど、いったん時間を置く。
  • 送金・暗号資産の購入は慎重に:見知らぬ相手の指示での送金や暗号資産の購入は、特に慎重に判断する。
送金の前に、ひと呼吸
少しでも不安を感じたら、送金する前に一度立ち止まり、家族に相談することがいちばんの防止策です。相手に「ここだけの話」「誰にも言わないで」と言われたら、かえって要注意。一人で抱えず、まわりに話してみましょう。電話の詐欺もあわせて知っておきたい方は、特殊詐欺・電話詐欺から親を守るも参考になります。

相談先と被害にあったら

「これは詐欺かもしれない」と感じたときや、すでにお金を渡してしまったときは、一人で抱え込まず、早めに相談することが大切です。公的な相談窓口が用意されています。

  • 警察相談専用電話「#9110」:詐欺かどうか迷うときや、被害・不安の相談ができる窓口です。
  • 消費者ホットライン「188(いやや)」:身近な消費生活センターにつながり、契約やお金のトラブルを相談できます。
  • 緊急のときは「110番」:被害が起きている、今まさに危ないというときは迷わず110番を。

被害にあってしまっても、自分を責める必要はありません。早めに相談するほど、できることが見つかりやすくなります。家族の様子が気になる方は、日ごろの見守りについてまとめた記事や、ネットの手口を扱ったネット詐欺・悪質商法から身を守る、画面上の偽警告に注意するサポート詐欺・偽警告にだまされないもあわせてご覧ください。

まとめ

SNSやアプリをきっかけにした投資・ロマンス詐欺は、少しずつ信用させ、最後に大きなお金を求めるのが共通の流れです。「必ず儲かる」「あなただけ」「今だけ」といった言葉や、会ったことのない相手への送金・暗号資産の購入は危険なサイン。うまい話は疑い、お金の話が出たら一度立ち止まって家族や窓口に相談する——この心がけが、被害を防ぐいちばんの力になります。

参考:警察庁、金融庁、消費者庁(国民生活センター)。手口は次々と変化します。少しでも不安を感じたら、送金の前に「#9110」や消費者ホットライン「188」にご相談ください。

あわてず、一人で抱え込まず。あなたとご家族のあんしんを、あんしんくらしがそっとお手伝いします。